ソクマル医師

48 歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。4 週間前に猪肉と野菜の鍋料理を食べ…

48 歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。4 週間前に猪肉と野菜の鍋料理を食べた。「急いで食べたので、食材に十分に火が通っていなかった」と言う。1 週間前から全身倦怠感、食欲低下および微熱を自覚した。腹痛、嘔吐および下痢はない。全身倦怠感が改善しないため受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長176 cm、体重68 kg。体温37.2 ℃。脈拍88/分、整。血圧122/80mmHg。呼吸数16/分。口腔内と咽頭とに異常を認めない。甲状腺と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を2 cm 触知する。腸雑音に異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。尿所見に異常を認めない。血液所見:赤血球468 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 42 %、白血球6,300、血小板24 万。血液生化学所見:総ビリルビン1.4 mg/dL、AST 160 U/L、ALT 380 U/L、ALP 82 U/L(基準38~113)、γ-GT 72 U/L(基準13~64)、尿素窒素12 mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL。最も考えられる原因微生物はどれか。

解説

正解は⑵です。加熱不十分な猪肉を摂取してから約4週間後に、全身倦怠感、食欲低下、微熱が出現し、肝腫大とALT優位のトランスアミナーゼ上昇を認めることから、急性肝炎と考えられます。E型肝炎ウイルスは猪や鹿、豚の肉や内臓を生または加熱不十分な状態で摂取することで経口感染し、潜伏期は平均6週間程度です。わが国では人獣共通感染症として知られ、診断にはIgA型HEV抗体を測定します。高齢者や妊婦では重症化に注意が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成

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