32 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠20 週時に胎児超音波検査で体外に臓器が脱…
32 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠20 週時に胎児超音波検査で体外に臓器が脱出している所見を認めた。精査のために妊娠32 週時に撮影した胎児単純MRI のT 2 強調矢状断像(別冊No. 5A、B)を別に示す。両親への説明として適切なのはどれか。
- ⑴ 「妊娠継続は難しいでしょう」腹壁異常があっても多くは妊娠継続が可能で、出生後に治療します。
- ⑵ 「出産は経腟分娩で行いましょう」分娩方法は施設や病態によって判断し、経腟分娩と決めることはできません。
- ⑶ 「出生後直ちに処置が必要でしょう」脱出臓器の保護と保温が必要で、出生後直ちに処置と手術を行います。
- ⑷ 「お母さんにステロイドを投与しましょう」母体へのステロイド投与は腹壁異常の治療にはなりません。
- ⑸ 「赤ちゃんの臓器の脱出は自然に戻るでしょう」脱出した臓器は自然には腹腔内に戻らず、手術が必要です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。妊娠20週の超音波で胎児の体外に臓器が脱出しており、胎児MRIで腹壁破裂や臍帯ヘルニアなどの腹壁異常が確認されたと考えられます。これらの疾患では、脱出した腸管などの臓器が出生後に損傷や乾燥、感染、低体温を来しやすいため、出生直後から臓器の保護、保温、胃内減圧などの処置を行い、早期に外科的治療(一期的または多期的な腹壁閉鎖)が必要です。新生児外科の対応が可能な施設での分娩を計画します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成