25 歳の男性。バイクを運転中に転倒したため救急車で搬入された。病院到着時に心肺…
25 歳の男性。バイクを運転中に転倒したため救急車で搬入された。病院到着時に心肺停止状態であったが、心拍は再開し、ICU に入院した。入院3 日目、意識レベルは①JCSⅢ-300。体温36.2 ℃。心拍数48/分、整。血圧98/60mmHg(昇圧薬投与下)。②自発呼吸はない。SpO2 98 %(FIO20.5 で人工呼吸器装着)。③瞳孔散大・固定。④膝蓋腱反射は消失。頭部単純CT で低酸素脳症の所見を認めた。脳波検査で⑤平坦脳波を認める。患者の運転免許証には臓器提供の意思表示があった。家族から本人の意思を尊重し、臓器提供をしたいと申し出があった。そこで、法的な脳死判定を実施することにした。下線部のうち、この患者で法的な脳死判定基準に含まれないのはどれか。
- ⑴ ①深昏睡(JCSⅢ-300)は法的脳死判定の項目です。
- ⑵ ②自発呼吸の消失は無呼吸テストで確認する判定項目です。
- ⑶ ③瞳孔の固定と散大は法的脳死判定の項目です。
- ⑷ ④膝蓋腱反射は脊髄反射で、脳死でも残りうるため判定基準に含まれません。
- ⑸ ⑤平坦脳波は法的脳死判定の項目です。
解説
正解は⑷です。法的脳死判定では、深昏睡(JCSⅢ-300)、瞳孔の固定と両側4mm以上の散大、脳幹反射(対光反射、角膜反射、毛様脊髄反射、眼球頭反射、前庭反射、咽頭反射、咳反射)の消失、平坦脳波、自発呼吸の消失(無呼吸テスト)を確認し、6時間以上(6歳未満では24時間以上)の間隔をあけて2回行います。膝蓋腱反射などの脊髄反射は脳死でも残存することがあり、判定基準には含まれない点が重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成