45歳の男性。くも膜下出血で入院し、2週間が経過した。家族から「目を開けて眠った…
45歳の男性。くも膜下出血で入院し、2週間が経過した。家族から「目を開けて眠ったり起きたりしているが、呼びかけに応えない。これは脳死というものですか」と尋ねられた。診察では自分で呼吸をしており、昼と夜で目を開けている時間と閉じている時間がある。家族への説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 目を開けているので、意識は完全に戻っていると考えられます。目を開けていても周囲への反応がなければ、意識が戻ったとはいえません。
- ⑵ 自分で呼吸する働きが保たれており、脳死とは異なる状態です。脳死は脳幹を含む脳全体の機能が失われた状態で、自発呼吸は消失します。呼吸や睡眠と覚醒のリズムが保たれていれば脳死ではありません。
- ⑶ 瞳孔が反応しない状態なので、心臓が止まったと判断します。瞳孔の反応だけで心停止とは判断せず、この患者は自発呼吸もあり生きています。
- ⑷ 脳死と同じく、数日のうちに心臓も止まると考えられます。自発呼吸が保たれた状態では、適切な管理で長く生き続けることがあります。
- ⑸ 呼びかけに応えないので、すでに脳死の状態になっています。呼びかけに応じないことだけでは脳死とはいえず、脳幹の機能の消失を確かめる必要があります。
解説
自分で呼吸する働きが保たれており、脳死とは異なる状態だと説明するのが最も適切です。脳死は脳幹を含む脳全体の機能が失われ、回復しない状態で、深い昏睡、瞳孔の散大と固定、脳幹の反射の消失、自発呼吸の消失がそろいます。一方、大脳の働きが大きく損なわれても脳幹が保たれていれば、自発呼吸があり、目を開けたり閉じたりする睡眠と覚醒のリズムも残ります。この状態は遷延性意識障害と呼ばれます。
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