40 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠33 週0 日、持続する下腹部痛と頭痛を主…
40 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠33 週0 日、持続する下腹部痛と頭痛を主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。喫煙は25 歳から現在まで10 本/日。血圧154/98mmHg。腟鏡診で少量の出血を認め、子宮口は3 cm 開大している。尿蛋白3 +。経腹超音波像(別冊No. 28A)と胎児心拍数陣痛図(別冊No. 28B)とを別に示す。帝王切開を施行する方針とした。帝王切開の適切な施行時期はどれか。
- ⑴ 直ちに胎児機能不全を伴う常位胎盤早期剥離では直ちに帝王切開を行います。
- ⑵ 頭部単純CT 後頭痛はありますが、頭部CTを優先して娩出を遅らせるのは不適切です。
- ⑶ 輸血製剤到着後輸血の準備は並行して進め、到着を待って手術を遅らせてはいけません。
- ⑷ ベタメタゾン投与後胎児肺成熟を待つ時間的余裕はなく、娩出を優先します。
- ⑸ 凝固・線溶検査の結果到着後検査結果を待つ間に胎児と母体の状態が悪化するため、直ちに手術します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。妊娠高血圧腎症(血圧154/98mmHg、尿蛋白3+)と喫煙を背景に、持続する下腹部痛と少量の性器出血を認め、超音波で胎盤後血腫、胎児心拍数陣痛図で遅発一過性徐脈や基線細変動の減少など胎児機能不全を示すと考えられ、常位胎盤早期剥離です。胎児が生存しており胎児機能不全を伴う場合は、母体の全身管理と並行して直ちに帝王切開を行います。DICを合併しやすいため輸血の準備も同時に進めます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成