36 歳の初産婦。妊娠32 週。前置胎盤と診断され、妊娠37 週で帝王切開分娩を…
36 歳の初産婦。妊娠32 週。前置胎盤と診断され、妊娠37 週で帝王切開分娩を予定している。過去に大きな手術歴や輸血歴はない。高血圧症で内服治療中である。術中に出血が予測されるため、術前に自己血輸血を計画し、患者に説明した。この患者への説明で誤っているのはどれか。
- ⑴ 「7 日間連続して貯血します」誤った説明です。貯血は1週間程度の間隔をあけて行い、連日の採血は行いません。
- ⑵ 「同種輸血に比べて輸血に伴う感染症のリスクは低いです」正しい説明です。自己血であるため輸血による感染症のリスクは低いです。
- ⑶ 「術中に使用しなかった自己血は術後に返血することがあります」正しい説明です。使用しなかった自己血は術後に返血することがあります。
- ⑷ 「他人の免疫細胞によって自分の体が攻撃されるリスクはありません」正しい説明です。他人のリンパ球による輸血後GVHDのリスクはありません。
- ⑸ 「保存期間が限られているため、手術の4 週間程度前から準備します」正しい説明です。保存期間が限られるため手術の約4週間前から準備します。
解説
正解は⑴です。自己血輸血は、同種輸血に伴うウイルス感染症や免疫反応(輸血後GVHDや同種抗体の産生)のリスクを避けられる方法です。貯血式自己血輸血では、通常1回400mL程度を、1週間程度の間隔をあけて複数回採血し、貧血の進行に注意しながら貯血します。7日間連続して貯血することは貧血を来すため行いません。保存期間に限りがあるため手術の数週間前から準備を始め、使用しなかった自己血は術後に返血することがあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成