84 歳の女性。2 日前から発熱し、意識障害のため救急車で搬入された。来院時の意…
84 歳の女性。2 日前から発熱し、意識障害のため救急車で搬入された。来院時の意識レベルはJCSⅡ-10。体温38.9 ℃。心拍数128/分、整。血圧74/40mmHg。呼吸数28/分。SpO2 96 %(マスク6 L/分 酸素投与下)。初期輸液とノルアドレナリンの投与を開始し、血液培養2 セットを含む各種微生物検査を実施したのちに、広域スペクトル抗菌薬を投与して入院した。入院3 日後、検査結果を確認した抗菌薬適正使用支援チーム[Antimicrobial Stewardship Team〈AST〉]の薬剤師から担当医に連絡が入り、抗菌薬の変更を提案された。AST の薬剤師に対する回答で適切なのはどれか。
- ⑴ 「無断で検査結果を確認するのはご遠慮ください」ASTは職務として検査結果を確認しており、拒否するのは不適切です。
- ⑵ 「AST で抗菌薬の処方を変更しておいてください」処方の最終決定と責任は主治医にあり、ASTに任せるのは不適切です。
- ⑶ 「医師への提案はAST の医師からにしてください」職種によって提案を拒否するのはチーム医療の観点から不適切です。
- ⑷ 「これから診療チームで抗菌薬の変更を検討します」提案を受け止め、診療チームで検討して判断するのが適切な対応です。
- ⑸ 「提案は明日の診療科カンファレンスの場でお願いします」敗血症の治療は急を要し、提案の検討を先延ばしにするのは不適切です。
解説
正解は⑷です。抗菌薬適正使用支援チーム(AST)は、医師、薬剤師、臨床検査技師、看護師などで構成され、培養結果などをもとに抗菌薬の選択や投与期間について主治医に助言・提案を行い、薬剤耐性菌の抑制と治療成績の向上を図ります。提案を受けた担当医は、職種にかかわらず真摯に受け止め、診療チームで検討して最終的な処方を判断します。多職種連携によるチーム医療の観点から、⑷の回答が最も適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成