68 歳の女性(0 妊0 産)。不正性器出血を主訴に来院した。内診で子宮はやや腫…
68 歳の女性(0 妊0 産)。不正性器出血を主訴に来院した。内診で子宮はやや腫大し付属器は触知しない。経腟超音波検査で子宮内膜16 mm と肥厚を認めたため子宮内膜組織診を行った。子宮内膜組織のH-E 染色標本(別冊No. 31)を別に示す。治療方針決定のために必要な検査はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 胸腹部造影CTリンパ節転移や遠隔転移の有無を評価し、病期と治療方針の決定に必要です。
- ⑵ 骨盤部造影MRI筋層浸潤の深さや頸部間質浸潤を評価し、手術範囲の決定に役立ちます。
- ⑶ コルポスコピーコルポスコピーは子宮頸部の異形成や頸癌の評価に用い、体癌の進行期評価には用いません。
- ⑷ 子宮卵管造影検査子宮卵管造影は不妊症の検査で、癌細胞を腹腔内に散布するおそれもあります。
- ⑸ 子宮頸部狙い組織診頸部狙い組織診は頸癌の診断に用い、本例の治療方針決定には必要ありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑵です。未産の閉経後女性の不正性器出血と子宮内膜肥厚で、内膜組織診から子宮体癌(類内膜癌)と考えられます。治療方針の決定には進行期の評価が必要で、骨盤部造影MRIで筋層浸潤の深さや頸部間質浸潤、付属器への進展を評価し、胸腹部造影CTでリンパ節転移や肺・肝などへの遠隔転移を検索します。子宮頸部の評価は必要に応じて細胞診で行いますが、コルポスコピーや子宮卵管造影は本例の治療方針決定には不要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成