67 歳の女性。数日前からの左眼視力低下と眼痛を主訴に来院した。左眼の矯正視力は…
67 歳の女性。数日前からの左眼視力低下と眼痛を主訴に来院した。左眼の矯正視力は0.6(矯正不能)。左眼のフルオレセイン染色後の細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 29)を別に示す。右眼に異常を認めない。この疾患で正しいのはどれか。
- ⑴ 縮瞳する。縮瞳は本疾患の特徴的所見ではありません。虹彩炎を伴えば縮瞳することもあります。
- ⑵ 再発は稀である。三叉神経節に潜伏したウイルスが再活性化し、再発を繰り返しやすい疾患です。
- ⑶ 角膜知覚が低下する。三叉神経の障害により角膜知覚が低下するのが特徴です。
- ⑷ 自己免疫疾患である。ウイルス感染症であり、自己免疫疾患ではありません。
- ⑸ 治療に副腎皮質ステロイドを用いる。上皮型ヘルペス角膜炎ではステロイドが病変を悪化させるため用いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。数日前からの片眼の視力低下と眼痛があり、フルオレセイン染色で樹枝状の角膜病変を示すと考えられることから、単純ヘルペスウイルスによる角膜炎(樹枝状角膜炎)が疑われます。三叉神経に潜伏したウイルスが再活性化するもので、角膜知覚の低下が特徴的です。再発を繰り返しやすく、治療はアシクロビル眼軟膏です。上皮型ではステロイド点眼は病状を悪化させるため禁忌です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成