44 歳の男性。喘鳴を伴う呼吸困難のため夜間に救急外来を受診した。2 日前から感…
44 歳の男性。喘鳴を伴う呼吸困難のため夜間に救急外来を受診した。2 日前から感冒様症状があり、昨日からの喘鳴が出現した。2 年前に気管支喘息と診断され、自宅近くの診療所から副腎皮質ステロイド吸入薬を処方されており、最近は調子が良かったため、自己判断で吸入を中止していた。以前、感冒様症状があり、市販の解熱薬内服で喘息症状が悪化したエピソードがある。喫煙歴はない。意識は清明。身長168 cm、体重68 kg。体温37.6 ℃。脈拍88/分、整。血圧120/78mmHg。呼吸数20/分。SpO2 89 %(room air)。心音に異常を認めない。呼吸音は両側全肺野で呼気時にwheezes を聴取する。鼻茸がある。診察後、酸素吸入を開始した。次に行うべき治療はどれか。
- ⑴ NSAID 投与本例は解熱薬で悪化した既往と鼻茸からNSAIDs過敏喘息が疑われ、NSAIDsは禁忌です。
- ⑵ 副腎皮質ステロイド吸入吸入ステロイドは長期管理薬で、発作時の即効性は期待できません。
- ⑶ 短時間作用型β2 刺激薬吸入発作時の気管支拡張には短時間作用型β2刺激薬の吸入が第一選択です。
- ⑷ 生物学的製剤の皮下投与生物学的製剤は重症喘息の長期管理に用い、急性発作の治療ではありません。
- ⑸ 抗菌薬の静脈内投与細菌感染を示す所見に乏しく、抗菌薬は発作の治療になりません。
解説
正解は⑶です。吸入ステロイドを自己中断した気管支喘息患者が、感冒を契機に喘息発作を起こしており、SpO2 89%で中等度以上の発作です。解熱薬での増悪歴と鼻茸からアスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息)も考えられます。発作時は酸素投与に続いて短時間作用型β2刺激薬の吸入を反復するのが第一選択で、中等症以上では全身性ステロイドを併用します。NSAIDsは発作を誘発するため禁忌です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成