22 歳の女性。右乳房のしこりを主訴に来院した。右乳房に長径約2 cm の卵形の…
22 歳の女性。右乳房のしこりを主訴に来院した。右乳房に長径約2 cm の卵形の腫瘤を触知する。腫瘤は表面平滑で弾性硬、可動性は良好で圧痛を認めない。乳頭からの分泌物を認めない。乳房超音波像(別冊No. 24)を別に示す。最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 乳癌乳癌は中高年に多く、硬く境界不明瞭で可動性に乏しい腫瘤を示します。
- ⑵ 乳腺症乳腺症は月経周期に関連する痛みや境界不明瞭な硬結を示し、明瞭な腫瘤とは異なります。
- ⑶ 乳管内乳頭腫乳管内乳頭腫は乳頭からの血性分泌が主症状で、本例は分泌物を認めません。
- ⑷ 乳腺線維腺腫若年女性の表面平滑で可動性良好な弾性硬腫瘤は線維腺腫の典型です。
- ⑸ 乳房Paget 病乳房Paget病は乳頭・乳輪のびらんや湿疹様病変が特徴で、腫瘤とは異なります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。20歳台女性の乳房に、表面平滑で弾性硬、可動性良好な卵形の腫瘤を触知し、圧痛もありません。超音波では境界明瞭平滑で内部均一な楕円形の低エコー腫瘤として描出されるのが典型的であり、乳腺線維腺腫が最も考えられます。線維腺腫は思春期から30歳台に好発する良性腫瘍で、増大傾向がなければ経過観察が基本です。急速に増大する場合は葉状腫瘍との鑑別が必要になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成