ソクマル医師

63 歳の女性。全身の皮疹を主訴に来院した。約15 年前から体幹を中心に瘙痒を伴…

63 歳の女性。全身の皮疹を主訴に来院した。約15 年前から体幹を中心に瘙痒を伴う紅斑が出現し、近くの診療所で湿疹として副腎皮質ステロイド外用薬による治療を受けていたが、改善と増悪を繰り返していた。約5 年前から紅斑の一部が盛り上がり、局面を形成するようになった。6 か月前から局面の一部が急速に増大し、腫瘤が複数出現した。腫瘤からの出血や悪臭も伴うようになった。顔面、体幹および四肢に径1 ~8 cm の半球状~茸状に隆起する暗紅色の結節と腫瘤を複数認める。周囲には浸潤を触れる紅斑や局面が散在する。鼠径リンパ節に軽度の腫大を認める。血液所見:末梢血白血球数8,000/μL、異型リンパ球は認めない。LD 350U/L(基準124~222)。胸腹部造影CT では両側鼠径リンパ節の軽度腫大以外に、内臓病変は指摘されなかった。腫瘤部からの皮膚生検の病理検査では、真皮に大型で核形不整な異型リンパ球が密に浸潤していた。表皮への浸潤は一部で認められた。皮疹の写真(別冊No. 14)を別に示す。診断はどれか。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。

解説

正解は⑴です。湿疹様の紅斑が長年続いた後に浸潤性の局面へ移行し、さらに腫瘤を形成するという紅斑期・局面期・腫瘤期の経過は菌状息肉症に典型的です。菌状息肉症は皮膚に初発するT細胞リンパ腫の代表で、数年〜数十年かけて緩徐に進行します。腫瘤期では大型の異型リンパ球が真皮に密に浸潤し、表皮向性は目立たなくなることがあります。末梢血に異型細胞がなく、Sézary症候群とは区別されます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成

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