72 歳の男性。喉頭癌に対し放射線治療を受けたが、その後、局所再発を認めたため喉…
72 歳の男性。喉頭癌に対し放射線治療を受けたが、その後、局所再発を認めたため喉頭全摘術を受けた。術後の頸部の写真(別冊No. 8)を別に示す。手術によって影響を受けないのはどれか。
- ⑴ 声を出す。声帯を含む喉頭が摘出されるため、声帯振動による発声はできなくなります。
- ⑵ 舌を出す。舌や舌下神経は温存されるため、舌を出す動作は手術の影響を受けません。
- ⑶ 臭いをかぐ。呼吸が永久気管孔から行われ鼻腔に気流が通らないため、嗅覚は低下します。
- ⑷ 麵をすする。鼻・口からの吸気ができず口腔内を陰圧にできないため、麺をすすれなくなります。
- ⑸ 息をこらえる。声門閉鎖ができないため胸腔内圧を高められず、息こらえやいきみが困難になります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。喉頭全摘術では喉頭を摘出し、気管断端を前頸部に永久気管孔として開口させるため、気道と食道が完全に分離されます。その結果、声帯による発声ができなくなり、鼻からの気流がないため嗅覚が低下し、口腔内を陰圧にできないため麺をすする動作が困難になります。また声門を閉じられないため、息をこらえていきむこともできなくなります。舌は舌下神経支配で温存されるため、舌を出す動作には影響しないと考えられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成