60 歳の女性。嗄声を主訴に来院した。1 か月前から声がかすれることに気付いた。…
60 歳の女性。嗄声を主訴に来院した。1 か月前から声がかすれることに気付いた。様子をみていたが症状が改善しないため受診した。安静呼吸時と発声時の喉頭内視鏡像(別冊No. 3A、B)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 声帯癌声帯の腫瘤性病変がみられるのが特徴で、運動障害の評価とは異なります。
- ⑵ 声帯結節歌手など声を酷使する人の両側声帯に生じる小結節で、運動は保たれます。
- ⑶ 声帯ポリープ片側の声帯にできる隆起性病変で、声帯の運動は保たれます。
- ⑷ 声帯麻痺片側の声帯が発声時にも動かず固定する状態で、嗄声の原因となります。
- ⑸ ポリープ様声帯喫煙者の両側声帯がびまん性に浮腫状となる病態で、運動は保たれます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。中高年の女性に1か月持続する嗄声があり、安静呼吸時と発声時の喉頭内視鏡像を比較していることから、声帯の運動の評価が問われています。正答から、片側の声帯が発声時にも正中へ動かず固定し、声門の閉鎖不全をきたしている声帯麻痺(反回神経麻痺)が考えられます。反回神経麻痺の原因として、甲状腺癌、食道癌、肺癌、胸部大動脈瘤、手術後などがあるため、頸部から胸部の画像検査で原因を検索します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成