26 歳の女性。臨床研修1 年目の医師。針刺しによる刺創で受診した。HBs 抗原…
26 歳の女性。臨床研修1 年目の医師。針刺しによる刺創で受診した。HBs 抗原陽性患者の手術の助手を務めている最中に受傷した。ただちに患部を流水で洗浄した後、救急外来を受診した。これまでにB 型肝炎罹患歴はなく、4 年前にHB ワクチンの接種歴がある。入職時のHBs 抗体価は十分に高かった。適切な対応はどれか。
- ⑴ 経過観察ワクチン接種で十分な抗体を獲得したことが確認されており、経過観察でよいとされます。
- ⑵ HB ワクチン接種レスポンダーでは免疫記憶により防御が保たれるため、追加のワクチン接種は不要です。
- ⑶ 核酸アナログ製剤投与核酸アナログ製剤はB型肝炎ウイルスの曝露後予防には用いません。
- ⑷ 抗HBs ヒト免疫グロブリン投与抗体獲得が確認されたレスポンダーでは、HBIGの投与は不要です。
- ⑸ HB ワクチン接種および抗HBs ヒト免疫グロブリン投与ワクチンとHBIGの併用は未接種者や非応答者に行う対応で、本例には不要です。
解説
正解は⑴です。HBs抗原陽性患者の血液による針刺し事故では、受傷者のHBワクチン接種歴と抗体の状況で対応を決めます。過去にワクチンを接種して十分なHBs抗体価を獲得したことが確認されている人(レスポンダー)は、その後抗体価が低下していても免疫記憶により感染防御が保たれるとされ、追加のワクチン接種や抗HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)の投与は不要で、経過観察とします。未接種者や非応答者では、48時間以内のHBIG投与とワクチン接種を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成