50 歳の男性。頭痛を主訴に救急外来を受診した。頭痛は6 時間前に出現し現在は軽…
50 歳の男性。頭痛を主訴に救急外来を受診した。頭痛は6 時間前に出現し現在は軽快している。これまでに経験したことのない激しい頭痛であったため来院した。来院時、意識は清明。身長162 cm、体重55 kg。体温36.9 ℃。脈拍84/分、整。血圧156/92mmHg。呼吸数18/分。緊急性を判断するために確認すべき徴候はどれか。
- ⑴ 耳鳴耳鳴は内耳疾患などでみられ、頭痛の緊急性の判断には役立ちません。
- ⑵ 結膜充血結膜充血は急性緑内障発作や群発頭痛でみられますが、本例の緊急性の判断の中心ではありません。
- ⑶ 項部硬直項部硬直は髄膜刺激徴候で、くも膜下出血の緊急性を判断するために確認すべき徴候です。
- ⑷ 閃輝暗点閃輝暗点は片頭痛の前兆で、くも膜下出血の評価には役立ちません。
- ⑸ 四肢のしびれ四肢のしびれは神経学的評価の一部ですが、突然の激しい頭痛で最も確認すべき徴候は項部硬直です。
解説
正解は⑶です。これまで経験したことのない突然の激しい頭痛は、くも膜下出血を強く疑う危険な頭痛(雷鳴頭痛)です。発症から時間が経って頭痛が軽快していても、くも膜下出血を否定できません。緊急性の判断には、髄膜刺激徴候である項部硬直の有無、意識障害、神経脱落症状を確認し、疑わしければ直ちに頭部CTを行います。ただし発症直後は項部硬直が出ないこともあり、項部硬直がないことだけで否定はできません。再出血の予防が極めて重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成