80 歳の男性。1 か月間持続する咳嗽、血痰、微熱および体重減少を主訴に来院した…
80 歳の男性。1 か月間持続する咳嗽、血痰、微熱および体重減少を主訴に来院した。胸部エックス線写真で右上葉に空洞を伴う浸潤影を認め、喀痰の抗酸菌塗抹、結核菌PCR 検査および抗酸菌培養が陽性で、肺結核と診断された。その後、抗結核薬による標準治療が開始され、2 か月が経過した。治療効果の判定に用いられる検査はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ ツベルクリン反応ツベルクリン反応は感染の有無を示す検査で、治療効果の判定には用いません。
- ⑵ 喀痰抗酸菌塗抹検査喀痰抗酸菌塗抹検査は排菌量の推移を評価でき、治療効果の判定に用います。
- ⑶ 喀痰抗酸菌培養検査喀痰抗酸菌培養検査は生菌の有無を評価でき、陰性化の確認が治療効果の判定に重要です。
- ⑷ 喀痰抗酸菌PCR 検査PCRは死菌のDNAも検出するため、治療効果の判定には適しません。
- ⑸ 結核菌特異的全血インターフェロンγ 遊離測定法〈IGRA〉IGRAは感染の有無を示す検査で、治療効果の判定には用いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵と⑶です。肺結核の治療効果は、喀痰中の結核菌の排菌状況で判定します。治療開始2か月の時点で喀痰抗酸菌塗抹検査と培養検査を行い、培養の陰性化を確認することが重要で、2か月時点で培養陽性が続く場合は治療期間の延長などを検討します。核酸増幅法(PCR)は死菌のDNAも検出するため、治療効果の判定には用いません。ツベルクリン反応とIGRAは感染の有無を調べる検査で、治療後も陽性が続くため効果判定には使えない点が重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成