骨髄血塗抹May-Giemsa 染色標本(別冊No. 2)を別に示す。この患者に…
骨髄血塗抹May-Giemsa 染色標本(別冊No. 2)を別に示す。この患者にみられる染色体異常はどれか。
- ⑴ t(4;14)t(4;14)は多発性骨髄腫でみられる染色体異常です。
- ⑵ t(8;21)t(8;21)はRUNX1-RUNX1T1融合遺伝子を生じ、分化型の急性骨髄性白血病でみられます。
- ⑶ t(9;22)t(9;22)はフィラデルフィア染色体で、慢性骨髄性白血病などでみられます。
- ⑷ t(15;17)t(15;17)は急性前骨髄球性白血病に特徴的で、PML-RARA融合遺伝子を生じます。
- ⑸ t(16;16)inv(16)やt(16;16)は好酸球増加を伴う骨髄単球性白血病でみられます。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。骨髄塗抹標本は本文から確認できませんが、公式正答から、粗大なアズール顆粒をもち、Auer小体が束状に集まったファゴット細胞を含む異常前骨髄球の増加が想定されます。これは急性前骨髄球性白血病(APL)の所見で、t(15;17)によるPML-RARA融合遺伝子が特徴です。APLはDICを高率に合併しますが、全トランス型レチノイン酸(ATRA)や亜ヒ酸による分化誘導療法がよく効きます。他の転座はそれぞれ別の造血器腫瘍に特徴的です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成