生後18 時間の女児。在胎39 週、体重2,900 g、Apgar スコア8 点…
生後18 時間の女児。在胎39 週、体重2,900 g、Apgar スコア8 点(1 分)、9 点(5 分)で頭位自然分娩で出生した。妊娠・分娩経過に異常はなかった。体温37.1 ℃。脈拍140/分、整。呼吸数48/分。SpO2 96 %(room air)。皮膚は赤く、チアノーゼは認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で右肋骨弓下に肝を1 cm 触知するが、脾は触知しない。生後1 時間から授乳を母乳で開始し、生後6 時間にビタミンK を内服した。嘔吐は認めない。生後18 時間に初めて排泄した便の写真(別冊No. 8)を別に示す。適切な対応はどれか。
- ⑴ 補液全身状態が良好で脱水もなく、補液は不要です。
- ⑵ 母乳継続正常な胎便の排泄で異常はなく、母乳を継続するのが適切です。
- ⑶ 経鼻胃管留置嘔吐や腹部膨満はなく、経鼻胃管による減圧は不要です。
- ⑷ ビタミンK 製剤静注出血傾向や吐血・下血を示す所見はなく、ビタミンK製剤の静注は不要です。
- ⑸ アレルギー用人工乳開始消化管アレルギーを示す所見はなく、アレルギー用人工乳への変更は不要です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。正期産で出生し、全身状態は良好で、嘔吐や腹部膨満もありません。写真は本文から確認できませんが、生後24時間以内に初めて排泄される便は胎便で、暗緑色から黒色の粘稠な便が典型です。胎便は胎児期に飲み込んだ羊水、腸管上皮、胆汁などからなり、正常な所見です。その後、哺乳が進むと移行便を経て黄色の普通便になります。異常はないため、母乳を継続するのが適切です。胎便の排泄遅延は鎖肛やHirschsprung病の手がかりになります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成