44 歳の男性。健康診断で初めて血圧高値を指摘され来院した。健康診断時の血圧は1…
44 歳の男性。健康診断で初めて血圧高値を指摘され来院した。健康診断時の血圧は138/88mmHg であった。体重は20 歳ごろから変わっていない。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。飲酒は月1 回で日本酒0.5 合(アルコール濃度15 %)/回。健康診断後から毎日ジョギングを1 時間している。身長162 cm、体重58 kg。BMI 22.0。脈拍68/分、整。血圧134/82mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。尿所見:蛋白(-)。血液生化学所見:クレアチニン0.7 mg/dL、尿酸6.4mg/dL、空腹時血糖80 mg/dL、HbA1c 5.4 %(基準4.9~6.0)、総コレステロール196 mg/dL、トリグリセリド100 mg/dL、HDL コレステロール68 mg/dL。食事内容の評価で、食塩摂取量5.5 g/日、野菜摂取量200 g/日。この患者の生活習慣に対する指導で適切なのはどれか。
- ⑴ 「飲酒はやめましょう」飲酒は月1回少量で、節酒の目標をすでに満たしており、禁酒を指導する必要はありません。
- ⑵ 「塩分を控えましょう」食塩摂取量は5.5 g/日で、減塩目標の6 g/日未満をすでに達成しています。
- ⑶ 「体重を減らしましょう」BMI 22.0で適正体重であり、減量を指導する必要はありません。
- ⑷ 「運動量を増やしましょう」毎日1時間のジョギングを行っており、運動量は十分です。
- ⑸ 「野菜を多く摂りましょう」野菜摂取量は200 g/日と目標の350 g/日に足りず、カリウム摂取を増やす指導が適切です。
解説
正解は⑸です。日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン2019(2025年時点)では、診察室血圧134/82 mmHgは高値血圧に当たり、生活習慣の修正が勧められます。本例は食塩摂取量5.5 g/日と目標の6 g/日未満を達成し、BMI 22で肥満はなく、飲酒はごく少量で、毎日運動もしています。一方、野菜摂取量は200 g/日と、健康日本21(第3次)の目標350 g/日に届いていません。野菜・果物に含まれるカリウムには降圧効果があるため、野菜を多く摂るよう指導するのが適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成