ソクマル医師

48 歳の女性。息切れを主訴に来院した。6 か月前から労作時の息切れを自覚するよ…

48 歳の女性。息切れを主訴に来院した。6 か月前から労作時の息切れを自覚するようになり徐々に悪化してきた。最近は軽労作でも息切れが激しく、さらに動悸も自覚するようになったため受診した。7 歳時に発熱と関節痛が続き小学校を長期間欠席した。その際に輪のような形の赤い皮疹が出現したことを記憶している。5年前に子宮体癌の手術歴がある。数日前から、う歯治療を実施している。喫煙は20 歳から10 本/日を5 年間、以後は禁煙している。飲酒は機会飲酒。父は80 歳時に急性心筋梗塞で死亡。母は78 歳時に脳梗塞で死亡。意識は清明。体温36.2 ℃。脈拍92/分、不整。血圧124/82mmHg。呼吸数16/分。SpO2 95 %(room air)。軽度の頸静脈の怒張を認める。心音はⅠ音が亢進し、心尖部で拡張中期ランブルを聴取する。両肺にcoarse crackles を聴取する。両下肢に軽度の浮腫を認める。血液所見:赤血球460 万、Hb 13.3 g/dL、Ht 42 %、白血球12,800、血小板21 万。血液生化学所見:CK 61 U/L(基準41~153)、尿素窒素12 mg/dL、クレアチニン0.6mg/dL、BNP 189 pg/mL(基準18.4 以下)。CRP 0.1 mg/dL。経胸壁心エコー検査の傍胸骨長軸像(別冊No. 13)を別に示す。この患者の疾患の発症に関与している病歴はどれか。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。

解説

正解は⑴です。心尖部の拡張中期ランブルとⅠ音亢進、不整脈(心房細動が疑われる)、心不全症状から僧帽弁狭窄症が考えられます。小児期に発熱、関節痛、輪状紅斑を呈したことはリウマチ熱を示しており、僧帽弁狭窄症の多くはリウマチ熱後の弁膜障害が原因です。A群レンサ球菌感染後の自己免疫機序で弁に炎症が起こり、数十年をかけて交連部の癒着と弁の肥厚が進みます。う歯治療は感染性心内膜炎の誘因ですが、本例の弁膜症の原因とは考えにくいです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成

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