14 歳の女子。卵巣腫瘍に対する治療後の検査結果と今後の方針について説明を受ける…
14 歳の女子。卵巣腫瘍に対する治療後の検査結果と今後の方針について説明を受けるため両親とともに来院した。約3 か月前に右卵黄囊腫瘍の診断で、右付属器摘出術と大網切除術を実施した。その後、シスプラチン、エトポシド、ブレオマイシン併用の化学療法を3 週ごとに4 回施行した。α-フェトプロテイン〈AFP〉は術前28,500 ng/mL(基準20 以下)から化学療法後10 ng/mL まで低下し、造影CT を含む全ての検査結果で異常を認めず、寛解の判定となった。最終月経は8 週間前で、その後再開していない。今後、定期診察時に毎回行うのが適切でないのはどれか。
- ⑴ 腹部触診腹部腫瘤や腹水の有無を簡便に確認でき、毎回の診察で行うのが適切です。
- ⑵ 月経の聴取化学療法後の卵巣機能の回復を評価するため、月経の状況を毎回聴取するのは適切です。
- ⑶ 腹部造影CT被曝と造影剤の負担があり、若年者に毎回行うのは不適切です。必要時や一定の間隔で行います。
- ⑷ 腹部超音波検査被曝がなく繰り返し施行でき、再発や対側卵巣の評価に適しているため、毎回行うのは適切です。
- ⑸ 腫瘍マーカー測定卵黄嚢腫瘍ではAFPが再発の鋭敏な指標となるため、毎回測定するのが適切です。
解説
正解は⑶です。卵黄嚢腫瘍の寛解後の経過観察では、診察(腹部触診)、AFPなどの腫瘍マーカー測定、腹部超音波検査を定期受診ごとに行い、再発を早期に捉えます。化学療法後の卵巣機能を評価するため、月経の聴取も重要です。一方、造影CTは被曝と造影剤の負担があり、特に若年者では必要時や一定間隔で行うもので、毎回の受診で行う検査ではありません。AFPが鋭敏な再発指標になることも、毎回のCTを不要とする理由です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成