50 歳の女性。3 か月前から時々頭痛を感じていた。1 か月前から両眼に霧視を自…
50 歳の女性。3 か月前から時々頭痛を感じていた。1 か月前から両眼に霧視を自覚したため受診した。脈拍72/分、整。血圧118/62mmHg。両眼の前眼部、中間透光体および眼圧に異常を認めない。視力は右0.9(矯正不能)、左1.0(矯正不能)。右眼の眼底写真(別冊No. 5)を別に示す。左眼の眼底も同様である。最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 視神経炎急激な視力低下と眼球運動時痛が特徴で、通常片眼性で視力も低下します。
- ⑵ うっ血乳頭頭蓋内圧亢進による両側性の乳頭腫脹で、視力が保たれる点も合致します。
- ⑶ 虚血性視神経症高齢者の突然の片眼の視力低下が典型で、本例とは合いません。
- ⑷ 正常眼圧緑内障眼圧は正常でも視神経乳頭陥凹の拡大がみられ、乳頭腫脹ではありません。
- ⑸ 網膜動脈閉塞症突然の高度な視力低下をきたし、本例とは合いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。数か月続く頭痛に、両眼の霧視が加わり、視力は保たれ、両眼の眼底に同様の所見があることから、頭蓋内圧亢進による両側性のうっ血乳頭が考えられます。眼底では視神経乳頭の発赤、腫脹、境界不鮮明、乳頭周囲の出血などがみられると想定されます。うっ血乳頭は初期には視力が保たれ、一過性の霧視を訴えることが特徴です。原因として脳腫瘍などの頭蓋内占拠性病変や特発性頭蓋内圧亢進症を頭部MRIで検索します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成