69 歳の女性。不随意運動を主訴に来院した。15 年前に右手の振戦が出現し、動作…
69 歳の女性。不随意運動を主訴に来院した。15 年前に右手の振戦が出現し、動作が遅くなったため受診したところ、Parkinson 病と診断された。抗Parkinson 病薬を内服し、症状は改善した。5 年前から歩行困難が出現した。1 年前から抗Parkinson 病薬の効果が持続しなくなり、時間により歩行不能が出現するようになった。抗Parkinson 病薬を増量したところ、体幹や上下肢を不規則に繰り返し動かす不随意運動が出現し、座位も保てなくなった。下線部の不随意運動はどれか。
- ⑴ チック突発的で反復する常同的な運動や発声で、小児に多く本例とは合いません。
- ⑵ ジストニア持続的な筋収縮による異常姿勢で、不規則に繰り返す動きとは異なります。
- ⑶ 静止時振戦安静時に生じる規則的な振戦で、薬の増量で出現した不規則な運動とは異なります。
- ⑷ ジスキネジアレボドパ増量後に出現した不規則な不随意運動で、ジスキネジアに当たります。
- ⑸ ミオクローヌス突然の電撃的な筋収縮で、本例の不規則に繰り返す動きとは異なります。
解説
正解は⑷です。長期にレボドパ治療を受けているParkinson病患者で、薬効の持続時間が短くなるウェアリングオフ現象が出現し、薬を増量したところ、体幹や上下肢を不規則に繰り返し動かす不随意運動が出現しています。これはレボドパの血中濃度が高い時期に出現するピーク・ドーズ・ジスキネジアと考えられます。ジスキネジアは舞踏運動様の動きとして現れることが多く、レボドパの分割投与や減量で対応します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成