58 歳の男性。右肩痛を主訴に来院した。1 か月前に重いものを持ち上げた際に右肩…
58 歳の男性。右肩痛を主訴に来院した。1 か月前に重いものを持ち上げた際に右肩痛が出現した。当初は動作時の痛みであったが、次第に安静時痛と夜間痛も出現するようになった。身長173 cm、体重67 kg。体温36.1 ℃。右肩の外転時に痛みを認め、外転位を保持できない。右肩関節エックス線写真(別冊No. 13A)とMRI のT2 強調冠状断像(別冊No. 13B)を別に示す。最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 腱板断裂重量物挙上後の肩痛、夜間痛、外転位保持困難から最も考えられます。
- ⑵ 肩関節脱臼明らかな脱臼の外傷と変形を伴うのが通常で、本例とは合いません。
- ⑶ 上腕骨骨折転倒などの強い外力で生じることが多く、外転位保持困難の説明として合いません。
- ⑷ 関節リウマチ多関節の腫脹を伴うことが多く、外傷を契機とした単関節の症状とは合いません。
- ⑸ 変形性関節症緩徐に進行する疼痛と可動域制限が特徴で、急性の外転位保持困難とは合いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。中高年男性で重量物の挙上を契機に肩痛が出現し、安静時痛と夜間痛を伴い、外転位を保持できない(drop arm sign陽性)ことから、腱板断裂が考えられます。MRIのT2強調冠状断像では棘上筋腱の連続性が途絶え、高信号域を認めると想定されます。腱板断裂は加齢による腱の変性を背景に、軽微な外力で生じることが多いです。保存療法で改善しない場合や若年者では腱板修復術を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成