51 歳の男性。腰痛と左下肢痛を主訴に来院した。3 か月前から腰痛と左下肢の鈍痛…
51 歳の男性。腰痛と左下肢痛を主訴に来院した。3 か月前から腰痛と左下肢の鈍痛とがあり、数日前から強い痛みになった。歩行は軽度前屈位で跛行を認める。腰部に圧痛を認め、左下肢伸展挙上テストは陽性。腰椎MRI のT2 強調矢状断像(別冊No. 12A)とT2 強調横断像(別冊No. 12B)を別に示す。この患者で認められる可能性が高いのはどれか。
- ⑴ 大腿前面の感覚鈍麻上位腰椎の神経根障害でみられ、本例のS1障害では典型的ではありません。
- ⑵ 大腿神経伸展テスト陽性L2〜L4神経根の障害でみられる所見で、SLR陽性の本例では典型的ではありません。
- ⑶ 足関節底屈筋力低下S1神経根障害による下腿三頭筋の筋力低下で起こります。
- ⑷ アキレス腱反射亢進S1神経根障害ではアキレス腱反射は低下・消失します。
- ⑸ Babinski 徴候陽性上位運動ニューロン障害の所見で、神経根障害ではみられません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。腰痛と左下肢痛、跛行、下肢伸展挙上(SLR)テスト陽性から腰椎椎間板ヘルニアが考えられ、MRIではL5/S1椎間板の後方への突出によるS1神経根の圧迫が想定されます。S1神経根障害では、下腿三頭筋の筋力低下による足関節底屈の障害、アキレス腱反射の低下・消失、足底や足背外側の感覚障害がみられます。大腿前面の感覚鈍麻や大腿神経伸展テスト陽性は上位腰椎(L2〜L4)の神経根障害でみられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成