日齢28 の女児。1 か月健康診査のため産科診療所に両親に連れられて来院した。在…
日齢28 の女児。1 か月健康診査のため産科診療所に両親に連れられて来院した。在胎39 週、出生体重2,850 g。日齢1 から黄疸が増強したため光線療法を3日間実施した。日齢6 の総ビリルビン7.3 mg/dL、直接ビリルビン0.1 mg/dL と改善を認めたため退院した。完全母乳栄養である。来院時体重3,450 g。体温36.8 ℃。脈拍120/分、整。血圧80/42mmHg。呼吸数32/分。SpO2 99 %(roomair)。皮膚の軽度黄染を認める。眼球結膜に軽度黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝を肋骨弓下に2 cm 触知する。血液所見:赤血球420 万、Hb13.6 g/dL、白血球9,600、血小板24 万、PT-INR 1.0(基準0.9~1.1)、APTT30秒(基準32.2 秒)。血液生化学所見:総蛋白5.7 g/dL、アルブミン3.8 g/dL、総ビリルビン6.6 mg/dL、直接ビリルビン0.1 mg/dL、AST 35 U/L、ALT 32U/L、尿素窒素4.1 mg/dL、クレアチニン0.2 mg/dL。適切な対応はどれか。
- ⑴ 経過観察母乳性黄疸が考えられ、全身状態も良好なため経過観察が適切です。
- ⑵ 交換輸血総ビリルビン6.6 mg/dLで基準に遠く及ばず、交換輸血の適応はありません。
- ⑶ 光線療法光線療法の基準を下回っており、適応はありません。
- ⑷ 胆道ドレナージ直接ビリルビンは正常で胆道閉塞を示唆せず、ドレナージは不要です。
- ⑸ 母乳栄養から人工栄養への変更母乳性黄疸は良性で、母乳を中止する必要はありません。
解説
正解は⑴です。完全母乳栄養の生後1か月児で、体重増加は良好(1日約20 g以上)、全身状態も良好で、総ビリルビン6.6 mg/dL、直接ビリルビン0.1 mg/dLと間接ビリルビン優位の軽度の黄疸が遷延しています。母乳性黄疸と考えられ、光線療法の基準を下回り核黄疸の危険もないため経過観察とします。直接ビリルビンの上昇や灰白色便があれば胆道閉鎖症を疑いますが、本例では該当しません。母乳を中止する必要もありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成