22 歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1 週間前から微熱と咳嗽が出現し改善しない…
22 歳の男性。咳嗽を主訴に来院した。1 週間前から微熱と咳嗽が出現し改善しないため受診した。両親と弟と同居。2 週間前に16 歳の弟が同様の症状で百日咳と診断されている。昨日から反復性、発作性の咳嗽が持続している。咳は夜間に強い。意識は清明。体温37.1 ℃。脈拍108/分、整。血圧124/68mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98 %(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。この疾患で正しいのはどれか。
- ⑴ 空気感染する。百日咳は飛沫感染や接触感染で伝播し、空気感染はしません。
- ⑵ 潜伏期は2 、3 日である。潜伏期は通常7〜10日程度で、2〜3日ではありません。
- ⑶ 痙咳期に呼気喘鳴を聴取する。痙咳期には吸気時に笛のような音(whoop)を聴取するのが特徴です。
- ⑷ セフェム系抗菌薬が有効である。第一選択はマクロライド系抗菌薬で、セフェム系は推奨されません。
- ⑸ カタル期には核酸増幅検査が診断に有用である。菌量の多いカタル期にはLAMP法などの核酸増幅検査で早期診断できます。
解説
正解は⑸です。百日咳と診断された家族との接触後に、発作性の咳嗽が夜間に強くみられることから、百日咳が考えられます。百日咳菌は鼻咽頭に多く存在するカタル期に検出されやすく、後鼻腔ぬぐい液を用いたLAMP法やPCRなどの核酸増幅検査が早期診断に有用です。感染は飛沫感染で、潜伏期は通常7〜10日です。痙咳期には吸気時の笛声(whoop)が特徴で、治療はマクロライド系抗菌薬が第一選択です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成