7 か月の男児。頭部を前屈する動作を心配した両親に連れられて来院した。在胎40 …
7 か月の男児。頭部を前屈する動作を心配した両親に連れられて来院した。在胎40 週、体重3,020 g で仮死なく出生した。追視・固視を1 か月、あやし笑いを2か月、定頸を3 か月で認めた。2 週間前から両上肢を伸展挙上し、頭部を前屈する動作が出現した。約10 秒間隔で10 回以上反復し、次第に毎日みられるようになった。同時期からあやし笑いが乏しくなり、寝返りと坐位保持ができなくなった。可能性が高いのはどれか。
- ⑴ West 症候群学童期に多く、数秒間の意識消失発作が特徴で、乳児のスパズムとは異なります。
- ⑵ 欠神てんかんてんかん性スパズムのシリーズ形成と発達退行がみられ、典型的です。
- ⑶ Lennox-Gastaut 症候群幼児期以降に発症し、強直発作や非定型欠神などの多彩な発作が特徴です。
- ⑷ 先天性筋強直性ジストロフィー出生直後から筋緊張低下や哺乳・呼吸障害がみられ、経過が合いません。
- ⑸ 福山型先天性筋ジストロフィー乳児期早期からの筋緊張低下と運動発達遅滞が主で、反復する発作が主症状ではありません。
解説
正解は⑴です。乳児期に、両上肢を伸展挙上し頭部を前屈する短い発作(てんかん性スパズム)が数秒から十数秒間隔で反復し(シリーズ形成)、同時期から笑いが乏しくなり寝返りや坐位保持ができなくなるなど発達の退行がみられることから、West症候群が考えられます。脳波ではヒプスアリスミアが特徴です。治療にはACTH療法やビガバトリンなどが用いられ、早期治療が発達予後に関わります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成