35歳の男性。1週前から右の臀部にしこりができ、3日前から赤く腫れて痛むようにな…
35歳の男性。1週前から右の臀部にしこりができ、3日前から赤く腫れて痛むようになった。体温37.6℃。右の臀部に直径4 cmの赤く腫れた部分があり、中心は軟らかく、指で押すと波打つような感触がある。この患者への処置として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腫れの中心に副腎皮質ステロイドを注射して、炎症を抑える細菌による膿瘍にステロイドを注射すると、感染が悪化するおそれがあります。
- ⑵ 腫れた部分を強くもみほぐして、膿を周りの組織に散らすもみほぐすと細菌が周りの組織や血液に広がり、感染が悪化します。
- ⑶ 局所麻酔をして皮膚を切開し、たまった膿を外に出して中を洗う皮膚の下に膿がたまった膿瘍で、波打つような感触があれば、切開して膿を出すことが治療の基本になります。
- ⑷ 腫れた部分の皮膚をそのまま縫い合わせて、膿が外に出ないように閉じる膿を閉じ込めると感染が広がります。膿瘍は開いて膿を出すのが原則です。
- ⑸ 膿瘍の上から湿布を貼って冷やし、自然に小さくなるのを1か月待つ膿がたまった状態では冷やすだけでは治りにくく、炎症が広がるおそれがあります。
解説
最も適切なのは、局所麻酔をして皮膚を切開し、たまった膿を外に出して中を洗う処置です。赤く腫れたしこりの中心が軟らかく、押すと波打つような感触があるのは、皮膚の下に膿がたまった膿瘍の所見です。膿瘍は抗菌薬だけでは治りにくく、切開して膿を出すことで痛みと炎症が速やかに改善します。周りに炎症が広がっている場合や全身の症状がある場合は、抗菌薬を併用します。膿を閉じ込める縫合やもみほぐしは、感染を広げます。
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