1歳4か月の男児。2時間前、姉のおもちゃの、水を吸うと大きく膨らむ小さな樹脂のボ…
1歳4か月の男児。2時間前、姉のおもちゃの、水を吸うと大きく膨らむ小さな樹脂のボールを1個飲み込んだところを母親が見ていた。現在は機嫌がよく、嘔吐や腹痛はない。腹部エックス線写真ではボールは写らない。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 水を多く飲ませて、ボールを早く腸の先へ送り出す。水を飲ませると樹脂がさらに膨らみ、詰まる危険が増します。
- ⑵ エックス線写真に写らないので、飲み込んでいないと判断して帰宅させる。樹脂はエックス線に写りにくく、写らないことは飲み込んでいない証拠になりません。
- ⑶ 下剤を投与して、腸の動きを強めて排出させる。膨らんだ異物が詰まりかけている腸の動きを強めても排出されず、閉塞を悪化させるおそれがあります。
- ⑷ 小さな物なので便と一緒に出るのを待ち、症状が出たら受診するよう伝える。膨らむ樹脂は小さくても腸閉塞を起こしうるため、硬貨と同じように待つのは危険です。
- ⑸ 腸で膨らんで詰まるおそれがあり、胃にあるうちに内視鏡で取り出す。高吸水性の樹脂は消化管内で数倍に膨らみ、小腸で閉塞を起こすことがあるため、早期の内視鏡での除去を考えます。
解説
腸の中で膨らんで詰まるおそれがあるため、胃にあるうちに内視鏡で取り出すことを検討するのが適切です。水を吸うと大きく膨らむ高吸水性の樹脂のボールは、飲み込むと消化管の中で数倍に膨らみ、狭い小腸で詰まって腸閉塞を起こすことがあり、手術が必要になった例もあります。エックス線写真に写りにくいため、飲み込んだことが確かなら、胃にあるうちに内視鏡で取り出すことを考えます。
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