在胎39週で出生した男児。出生後まもなくから全身のチアノーゼが強く、酸素を投与し…
在胎39週で出生した男児。出生後まもなくから全身のチアノーゼが強く、酸素を投与しても改善しない。心雑音ははっきりしない。心エコーで、大動脈が右心室から、肺動脈が左心室から出ており、動脈管と卵円孔で血液が混ざっている。まず行う治療として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 生後1年まで待ってから、心臓の手術を計画する。完全大血管転位では生後早期の手術が必要で、1年待つことはできません。
- ⑵ 高濃度の酸素を長時間投与し、自然に改善するのを待つ。酸素だけでは改善せず、血液の混ざる経路を保つ治療が必要です。
- ⑶ 利尿薬で水分を抜き、心臓の負担を減らして様子を見る。利尿薬はこの病気の低酸素を改善しません。
- ⑷ 動脈管を閉じる薬を投与し、未熟児と同じように早く閉鎖させる。動脈管を閉じると血液の混ざる経路が失われ、低酸素が急速に悪化します。
- ⑸ 動脈管を開いたままにする薬を投与し、血液が混ざる経路を保つ。完全大血管転位では体と肺の循環が並列になるため、動脈管などで血液が混ざる経路を保つことが救命に欠かせません。
解説
動脈管を開いたままにする薬を投与し、血液が混ざる経路を保つのが適切です。完全大血管転位では、大動脈が右心室から、肺動脈が左心室から出ているため、全身から戻った酸素の少ない血液がそのまま全身へ送られ、肺と体の循環が並列になります。生存には、動脈管や卵円孔を通じて両方の血液が混ざることが欠かせません。プロスタグランジン製剤で動脈管を開いておき、必要に応じて心房の孔を広げ、早期に動脈をつなぎ替える手術を行います。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。