45歳の男性。胸の違和感でこの3か月に3回受診し、心電図や血液検査、運動負荷試験…
45歳の男性。胸の違和感でこの3か月に3回受診し、心電図や血液検査、運動負荷試験に異常はなかった。今回の受診で医師が時間をとって話を聞くと、男性は「父が同じ年齢で心筋梗塞で亡くなったので、自分もそうなるのではと思っていた」と話した。医師がその不安を受け止めて検査結果の意味を説明すると、男性は安心した様子であった。この面接で果たされた医療面接の役割として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 患者の訴えが心理的なものだと判断し、精神科への紹介を本人に納得させた。精神科への紹介は行っていません。訴えを心理的なものと決めつける対応でもありません。
- ⑵ 症状に対する患者自身の考えと不安を知り、それに応えることで信頼関係を築いた。患者がどう考え何を恐れているかを聞き出し、それに応えることは、医療面接の大切な役割です。
- ⑶ 家族歴を聞き出したことで、新たに冠動脈造影検査を行う必要が明らかになった。負荷試験まで異常がなく、新たな検査の必要が示されたわけではありません。面接の役割は別にあります。
- ⑷ 身体診察を省略して、問診の内容から心筋梗塞の確定診断をつけることができた。医療面接は診察や検査の代わりに確定診断をつけるものではありません。この場面でも検査を踏まえています。
- ⑸ 検査で異常がないことを強調し、これ以上の受診は不要であると理解させた。受診を控えさせることが目的ではありません。不安の背景を知ったことで、説明が本人に届きました。
解説
患者自身の考えと不安を知り、それに応えて信頼関係を築いたことが、この面接の役割です。医療面接には、診断のための情報を集めることに加えて、患者と良い関係を築くこと、患者に説明して治療への参加を促すことという役割があります。この男性は、父親の死から自分も心筋梗塞になると考えて受診を繰り返していました。その解釈と不安を聞き出し、それに沿って検査の意味を説明したことで、安心と信頼が得られました。
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