76歳の男性。健康診断で血圧が158/68 mmHgと指摘された。40歳代のころ…
76歳の男性。健康診断で血圧が158/68 mmHgと指摘された。40歳代のころは124/82 mmHg程度であった。自覚症状はない。加齢に伴うこの血圧の変化の仕組みとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腎臓で塩分を出す力が強まり、体液が減って拡張期の値が下がっていく。加齢では腎臓の塩分を出す力はむしろ低下します。収縮期の上昇も説明できません。
- ⑵ 心臓が拍出する血液の量が年齢とともに大きく増え、収縮期と拡張期がともに上がる。加齢で心拍出量が大きく増えることはありません。この男性では拡張期血圧はむしろ下がっています。
- ⑶ 甲状腺ホルモンの分泌が増えて心拍が速くなり、収縮期の値が上がっている。加齢で甲状腺ホルモンが増えることはありません。血圧変化の主な仕組みではありません。
- ⑷ 末梢の細い血管が広がって抵抗が下がり、収縮期の値が測定のたびに大きく揺れる。加齢では末梢の血管の抵抗はむしろ高まる傾向です。脈圧の拡大を説明できません。
- ⑸ 太い動脈の壁が硬くなって伸び縮みしにくくなり、収縮期は上がり拡張期は下がる。加齢で大動脈の弾力が失われると、収縮期血圧が上がり、拡張期血圧は下がって脈圧が大きくなります。
解説
太い動脈の壁が硬くなって伸び縮みしにくくなり、収縮期は上がり拡張期は下がるためです。若いときの大動脈は弾力があり、心臓が送り出した血液を一時的に受け止めて広がり、拡張期に縮んで血液を送り出します。加齢でこの弾力が失われると、収縮期には圧が逃げずに高くなり、拡張期には押し出す力が弱まって低くなります。その結果、収縮期と拡張期の差である脈圧が大きくなります。
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