30歳の女性。血液型はO型Rh陰性である。初めての妊娠で、本日、妊娠39週で経腟…
30歳の女性。血液型はO型Rh陰性である。初めての妊娠で、本日、妊娠39週で経腟分娩により男児を出産した。児の血液型はA型Rh陽性であった。母親はこれまでに輸血を受けたことはなく、分娩前の検査で抗D抗体は陰性であった。この母親に対して分娩後に行うこととして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 分娩後72時間以内に、抗D免疫グロブリンを母親に注射する。分娩時に児の赤血球が母体に入ると抗D抗体が作られます。早めに抗D免疫グロブリンを注射して、それを防ぎます。
- ⑵ 児の黄疸を防ぐため、母乳を与えずに人工乳で育てるよう指導する。Rh不適合への対策は母親の感作の予防で、授乳を止める必要はありません。
- ⑶ 母親の体内に抗体を作らせるため、Rh陽性の血液を少量輸血する。Rh陽性の血液を入れると、母体が抗D抗体を作り、次の妊娠で胎児の赤血球が壊されます。
- ⑷ 次の妊娠まで何もせず、妊娠したときに改めて抗体を調べる。分娩後に予防しないと抗体ができ、次の妊娠の胎児に重い溶血が起こるおそれがあります。
- ⑸ 母親に鉄剤を投与し、分娩で失った赤血球を補う。鉄の補充は貧血への対応で、抗体ができるのを防ぐことにはなりません。
解説
分娩後72時間以内に、抗D免疫グロブリンを母親に注射するのが最も適切です。Rh陰性の母親がRh陽性の児を出産すると、分娩の際に児の赤血球が母体に入り、母体が抗D抗体を作ることがあります。この抗体は次の妊娠で胎盤を通って胎児の赤血球を壊し、重い溶血や貧血を起こします。分娩後早めに抗D免疫グロブリンを注射すると、母体が抗体を作るのを防げます。
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