大きな地震のあと、避難所で診療にあたる医師が、車の中で寝泊まりを続けている65歳…
大きな地震のあと、避難所で診療にあたる医師が、車の中で寝泊まりを続けている65歳の女性を診察した。トイレの回数を減らすため水分を控えており、狭い座席で脚を曲げたまま過ごしている。この女性に起こりやすい健康問題を防ぐための指導として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 冷えを防ぐため、靴下を何枚も重ねてはき、膝の下をきつく縛っておく。膝の下をきつく縛ると、かえって静脈の流れが悪くなります。
- ⑵ 体力を温存するため、できるだけ車の座席でじっと休んで過ごす。脚を動かさずに過ごすと血液がよどみ、下肢の静脈に血栓ができやすくなります。
- ⑶ 血液をさらさらにするため、避難所にある市販の解熱鎮痛薬を毎日飲む。市販の解熱鎮痛薬で静脈の血栓は予防できず、胃腸障害などの害もあります。
- ⑷ トイレの回数を減らすため、今後も水分は控えめにしてもらう。水分を控えると血液が濃くなり、血栓ができやすくなります。
- ⑸ 水分を十分にとり、ときどき車を出て歩いたり足首を動かしたりする。脱水と長時間脚を動かさないことで下肢の静脈に血栓ができやすくなります。水分と脚の運動で予防します。
解説
水分を十分にとり、ときどき車から出て歩いたり、足首を動かしたりするよう指導するのが最も適切です。災害後に車の中など狭い場所で長く過ごし、水分を控えていると、下肢の静脈に血栓ができやすくなります。この血栓が肺に流れると、肺の血管を詰まらせて命にかかわります。予防には十分な水分補給と、歩く、足首を回すなどの脚の運動が有効です。脚がむくんで痛む、息苦しいなどの症状が出たら、すぐに受診してもらいます。
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