42歳の女性。近所の飼い犬に右の前腕をかまれ、1時間後に受診した。前腕に深さ1 …
42歳の女性。近所の飼い犬に右の前腕をかまれ、1時間後に受診した。前腕に深さ1 cmほどの刺し傷が4か所あり、出血は止まっている。破傷風の予防接種を受けた記録は分からない。傷の処置として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 大量の水でよく洗い、縫わずに開いたままにし、破傷風も予防する。動物にかまれた傷は細菌が多く、感染を起こしやすいため、十分に洗浄し、閉じずに経過を見ます。
- ⑵ 傷の周りの皮膚を広く切り取り、すぐに皮膚を移植して覆う。刺し傷に対して皮膚を切り取って移植する必要はありません。洗浄が基本です。
- ⑶ 傷あとを目立たせないよう、すぐにきれいに縫い合わせて閉じる。かみ傷を密閉すると、中で細菌が増えて化膿しやすくなります。深い刺し傷は原則として縫いません。
- ⑷ 傷口を消毒液で軽く拭き、狂犬病のワクチンを直ちに接種する。国内で飼われている犬からの狂犬病の危険は極めて低く、まず洗浄と感染予防を優先します。
- ⑸ 出血が止まっているので、絆創膏を貼るだけで洗わずに帰宅させる。傷の中に口の中の細菌が入っています。洗浄をせずに帰すと感染の危険が高くなります。
解説
傷を大量の水でよく洗い、縫合はせず開いたままにして、破傷風の予防も行うのが最も適切です。動物にかまれた傷は、口の中の細菌が深くまで入り込んだ刺し傷で、感染を起こしやすい傷です。大量の水で十分に洗い流し、深い刺し傷は閉じずに膿が出られるようにします。必要に応じて抗菌薬を使い、予防接種の記録がはっきりしなければ破傷風の予防も行います。
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