35歳の女性。自宅で睡眠薬を大量に飲んで倒れているところを発見され、救急搬送され…
35歳の女性。自宅で睡眠薬を大量に飲んで倒れているところを発見され、救急搬送された。呼びかけにかすかに反応し、呼吸は浅く遅い。室内の空気を吸った状態の動脈血ガス分析で、pH 7.24、二酸化炭素分圧68 mmHg、酸素分圧62 mmHg、重炭酸イオン28 mEq/Lであった。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 腎臓が長い時間をかけて重炭酸イオンをため込み、pHは正常に保たれている。pHは7.24と明らかに低く、代償は十分ではありません。急性の変化と考えます。
- ⑵ 腎臓から酸が排泄できなくなり、重炭酸イオンが減って血液が酸性に傾いている。重炭酸イオンは減っておらず、腎臓による代謝性アシドーシスではありません。
- ⑶ 呼吸が抑えられて換気が減り、二酸化炭素がたまって血液が酸性に傾いている。薬で呼吸中枢が抑えられて換気が減り、二酸化炭素が蓄積した急性の呼吸性アシドーシスです。
- ⑷ 過呼吸で二酸化炭素が吐き出され、血液がアルカリ性に傾いている。二酸化炭素分圧は高く、pHは酸性側です。過換気とは逆の状態です。
- ⑸ 嘔吐で胃酸が失われ、重炭酸イオンが増えて血液がアルカリ性に傾いている。pHは酸性側で、主な変化は二酸化炭素の増加です。嘔吐による変化ではありません。
解説
呼吸が抑えられて換気が減り、二酸化炭素がたまって血液が酸性に傾いている急性の呼吸性アシドーシスと解釈します。睡眠薬の大量服用で呼吸中枢が抑えられると、呼吸が浅く遅くなり、二酸化炭素が排出されずに蓄積します。発症から時間が短いため、腎臓による重炭酸イオンの増加はわずかで、pHは大きく下がっています。気道を確保し、必要に応じて人工呼吸で換気を補います。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。