64歳の男性。若いころから心雑音を指摘されていたが、放置していた。最近、階段を上…
64歳の男性。若いころから心雑音を指摘されていたが、放置していた。最近、階段を上ると息切れがする。仰臥位で左の胸を触診すると、心臓の拍動を最も強く触れる点が、左の鎖骨の中央を通る線より外側で、第6肋間に触れる。この所見が示すこととして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 左心室が大きくなり、心臓の先端が外側下方へずれている。心尖拍動は通常、左第5肋間で鎖骨中線のやや内側に触れます。外側下方へのずれは左室の拡大を示します。
- ⑵ 肺が過剰にふくらみ、心臓の拍動が触れにくくなっている。肺気腫では拍動はむしろ触れにくく、心窩部で触れることが多くなります。
- ⑶ 心臓を包む膜の中に液体がたまり、拍動が外へ伝わりにくい。心膜に液体がたまると拍動は弱く触れにくくなります。外側の強い拍動とは合いません。
- ⑷ 右心室が大きくなり、心臓全体が右の方へ押されている。右室の拡大では胸骨の左縁で拍動を強く触れます。心尖が外側下方へずれる所見とは異なります。
- ⑸ 胸腔に空気がたまり、心臓が反対側へ押しやられている。気胸で心臓が押される場合は反対側へずれ、呼吸音の左右差を伴います。本例とは異なります。
解説
左心室が大きくなり、心臓の先端が外側下方へずれていることを示します。心臓の先端が胸壁に当たる心尖拍動は、通常は左第5肋間で鎖骨の中央を通る線のやや内側に触れます。弁の病気などで左室に長く負担がかかって拡大すると、心尖は外側下方へ移ります。息切れの経過と合わせて、心エコーで弁の状態と左室の大きさを確かめます。右室の拡大では胸骨の左縁で拍動を触れます。
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