68歳の男性。高血圧で治療を中断していた。2時間前に急に激しいめまいと後頭部の痛…
68歳の男性。高血圧で治療を中断していた。2時間前に急に激しいめまいと後頭部の痛みが起こり、何度も吐いて立ち上がれなくなった。手足の麻痺はないが、座っていられず体が傾く。来院時は呼びかけにすぐ応じたが、1時間のうちに反応が鈍くなってきた。頭部CTで右の小脳に直径4 cmの出血があり、第四脳室が圧迫されている。対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 血圧を急いで上げて、脳への血流を保つ。脳出血では血圧を下げて再出血を防ぐことが大切です。
- ⑵ 血栓を溶かす薬を投与して、脳の血流を回復させる。出血している脳に血栓を溶かす薬を使うと出血がさらに増えます。
- ⑶ 意識が保たれているので、翌朝のCTで出血の大きさを見る。小脳出血は急に脳幹を圧迫して呼吸停止に至ることがあり、待つことはできません。
- ⑷ 脳幹の圧迫と水頭症を防ぐため、緊急に手術で血腫を取り除く。大きな小脳出血で意識が悪化し、第四脳室が圧迫されている場合は、脳幹の圧迫を防ぐため緊急に血腫を除去します。
- ⑸ めまいの病気として、制吐薬で嘔吐を抑えて経過を見る。CTで出血があり、意識が悪化していて、内耳のめまいとして扱える状態ではありません。
解説
脳幹の圧迫と水頭症を防ぐため、緊急に手術で血腫を取り除くのが最も適切です。小脳出血では、激しいめまい、頭痛、嘔吐、立てない、座っていられないといった症状が出ますが、手足の麻痺は目立たないことが多く、内耳の病気と間違えやすい点に注意します。後頭蓋窩は狭いため、出血が大きいと脳幹を圧迫し、第四脳室をふさいで水頭症を起こし、急に呼吸が止まることがあります。大きな出血や意識の悪化があれば手術を行います。
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