58歳の女性。健康診断で血圧が高いと言われ受診した。診察室で3回測った血圧は平均…
58歳の女性。健康診断で血圧が高いと言われ受診した。診察室で3回測った血圧は平均162/96 mmHgであった。2週間、朝と晩に自宅で正しく測った血圧の平均は122/76 mmHgであった。心電図や尿検査、血液検査に異常はない。この状態の解釈と方針の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 家庭血圧が高く診察室で正常になる状態で、夜間の降圧薬を追加する。これは仮面高血圧の説明で、この女性では逆に家庭血圧が正常です。
- ⑵ 診察室でだけ血圧が上がる状態で、薬は始めず家庭での測定を続ける。診察室の血圧だけが高く家庭血圧が正常なのは白衣高血圧で、すぐには薬を始めず生活習慣の改善と家庭血圧の観察を続けます。
- ⑶ 家庭血圧は当てにならないため、診察室の値で判断して降圧薬を2種類始める。正しく測った家庭血圧は診察室の血圧より将来の病気をよく予測し、診断で重視されます。
- ⑷ 二次性高血圧が確実なので、副腎の静脈から採血する検査を行う。家庭血圧が正常で、二次性高血圧を疑わせる所見もありません。
- ⑸ 高血圧緊急症として入院させ、点滴で血圧を急いで下げる。臓器障害はなく、血圧の値も緊急症の範囲ではありません。
解説
診察室で緊張して血圧が上がる白衣高血圧で、直ちに降圧薬は始めず家庭での測定を続けるのが最も適切です。家庭で正しく測った血圧は、診察室の血圧より再現性が高く、将来の脳卒中や心臓病の危険をよく予測します。診察室だけ高い白衣高血圧は、すぐに薬で治療する対象ではありませんが、将来高血圧になりやすいため、減塩などの生活習慣の改善と定期的な家庭血圧の確認を続けます。
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