74歳の女性。2週前から動悸を感じるようになり受診した。橈骨動脈で脈をとると、強…
74歳の女性。2週前から動悸を感じるようになり受診した。橈骨動脈で脈をとると、強さも間隔もばらばらで、規則性がまったくない。同時に聴診で数えた心拍数は1分間に118回であったが、橈骨動脈で数えた脈拍数は96回であった。最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 心房が細かく不規則に震え、心室の収縮も不規則になっている。強さも間隔も不規則な脈と、心拍数より脈拍数が少ない脈拍欠損は心房細動の特徴です。
- ⑵ 呼吸に合わせて脈の間隔が少しずつ変わっている。呼吸性の洞性不整脈は若い人に多い生理的な変化で、ここまで不規則にはなりません。
- ⑶ 洞結節からの刺激が増え、規則正しい速い脈になっている。洞頻脈は規則正しい脈で、間隔がばらばらになることはありません。
- ⑷ 心房から心室への伝導が途絶え、心室が独自に遅く拍動している。完全房室ブロックでは規則正しい遅い脈になり、この所見と合いません。
- ⑸ 吸気のたびに脈が弱くなり、収縮期血圧が大きく下がっている。吸気時に脈が弱くなる奇脈は心タンポナーデなどで見られ、間隔の不規則さとは別の所見です。
解説
心房が細かく不規則に震える心房細動が最も考えられます。心房細動では心室の収縮が不規則になり、脈の間隔も強さもばらばらになります。収縮の間隔が短いときは心室に血液が十分たまらず、脈として末梢に届かないため、聴診での心拍数より触診での脈拍数が少なくなります。これを脈拍欠損といいます。心房細動は心房の中に血栓ができやすく、脳梗塞の原因になります。
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