病院の消化器内科の医師が、過去5年間に自院で胃癌の手術を受けた患者の診療録を集め…
病院の消化器内科の医師が、過去5年間に自院で胃癌の手術を受けた患者の診療録を集めて、術後合併症の起こりやすさを調べる研究を計画している。研究を始める前に必要な手続きとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 学会で結果を発表したあとで、研究の内容を倫理審査委員会に報告する。倫理審査は研究を始める前に受けるもので、事後の報告では研究対象者を守れません。
- ⑵ 研究計画書を作って倫理審査委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を得る。人を対象とする研究は、診療録を使う研究であっても、倫理審査委員会の審査と研究機関の長の許可を得てから始めます。
- ⑶ 照合しやすいよう、患者の氏名と住所を研究用の集計表にそのまま残しておく。研究用のデータは個人を特定できる情報を外して管理し、個人情報の保護を図ります。
- ⑷ 製薬企業の担当者に依頼し、企業の倫理規定に沿って審査してもらう。審査は研究機関などに置かれた倫理審査委員会が行い、利害関係のある企業に任せることはできません。
- ⑸ 診療録は自院の資料であるため、診療科の部長の了解を得てデータを集め始める。自院の資料でも研究に使う場合は倫理審査を経る必要があり、部長の了解では代わりになりません。
解説
研究計画書を倫理審査委員会で審査してもらい、研究機関の長の許可を得てから始めるのが最も適切です。人を対象とする生命科学・医学系研究では、新たに検査や介入を行わず診療録だけを使う研究であっても、研究計画を事前に審査する仕組みがあります。研究で扱う情報は個人が特定できない形に加工して管理し、研究に使われることを公開して拒否できる機会を設けるなど、対象者を守る手立てをとります。
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