在胎37週で出生した女児。へその緒の右側の腹壁に小さな裂け目があり、そこから腸管…
在胎37週で出生した女児。へその緒の右側の腹壁に小さな裂け目があり、そこから腸管が外に飛び出している。腸管は膜に覆われておらず、むき出しで表面がむくんでいる。へその緒は正常な位置についている。分娩室でまず行う対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ すぐに母乳を与えて栄養をとらせ、体力をつける。腸管が露出している間は経口摂取を行わず、胃管で減圧して輸液で栄養と水分を補います。
- ⑵ へその緒を臍の根元で切り、臍帯の中を観察しておく。腹壁破裂ではへその緒は正常で、病変は臍の横の腹壁の裂け目です。
- ⑶ 腸管を清潔な透明の袋で覆い、水分と体温を保つ。膜に覆われず腸管が露出する腹壁破裂では、腸管から水分と熱が失われやすく、清潔に覆って保護し、輸液と保温を行います。
- ⑷ 腸管を乾燥させるため、覆わずに温風を当てておく。露出した腸管を乾燥させると傷んでしまいます。湿った清潔な状態で保護します。
- ⑸ 腸管を手で強く押し込み、分娩室で腹壁を縫い合わせる。むくんだ腸管を無理に押し込むと腹腔内の圧が上がり、呼吸や血流の障害を起こします。
解説
腸管を清潔な透明の袋などで覆い、水分と体温の喪失を防ぐのが最も適切です。へその緒の付け根は正常で、その右側の腹壁の裂け目から膜に覆われない腸管が脱出しているのは腹壁破裂の特徴です。膜に覆われた臍帯ヘルニアとは区別されます。露出した腸管からは水分と熱が急速に失われ、感染の危険もあるため、清潔に覆って保護し、胃管で減圧し、輸液と保温を行ってから手術で腹腔に戻します。
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