28歳の男性。前日にフルマラソンを走り、本日の職場の健康診断で採血した。脚の筋肉…
28歳の男性。前日にフルマラソンを走り、本日の職場の健康診断で採血した。脚の筋肉痛があるが、ほかに症状はない。AST 98 U/L、ALT 24 U/L、クレアチンキナーゼ2,400 U/L、LD 410 U/L。尿の色は普通である。この検査結果の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 赤血球が血管の中で壊れ、赤血球に含まれる酵素が出ている。溶血ではLDやASTが上がりますが、クレアチンキナーゼが大きく上がることは説明できません。
- ⑵ 激しい運動で骨格筋が傷つき、筋細胞の酵素が血液中に出ている。クレアチンキナーゼが大きく上がり、ASTとLDも上がる一方でALTが正常なのは、肝臓ではなく骨格筋に由来する変化を示します。
- ⑶ 胆汁の流れが滞り、胆道の酵素が血液中に増えてきている。胆汁うっ滞ではアルカリホスファターゼやγ-GTが上がるのが特徴で、クレアチンキナーゼは上がりません。
- ⑷ ウイルスによって肝細胞が壊れ、肝臓の酵素が血液中に出ている。肝細胞の障害では肝臓に多いALTが上がります。ALTが正常で、クレアチンキナーゼが高い所見とは合いません。
- ⑸ 心臓の筋肉が壊死し、心筋の酵素が血液中に出てきている。胸痛などの症状がなく、マラソンの翌日の脚の筋肉痛という経過から、骨格筋由来と考えるのが自然です。
解説
激しい運動で骨格筋が傷つき、筋細胞の酵素が血液中に出ていると解釈するのが最も適切です。クレアチンキナーゼは主に骨格筋や心筋に含まれ、ASTやLDも筋肉に多く含まれます。一方、ALTは主に肝臓に含まれるため、ALTが正常でクレアチンキナーゼが大きく上がっている場合は、肝臓ではなく筋肉由来の上昇と考えます。マラソン後の筋肉痛という経過とも一致します。
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