82歳の男性。進行肺癌で在宅緩和ケアを受けていた。訪問診療で前日に診察し、病状は…
82歳の男性。進行肺癌で在宅緩和ケアを受けていた。訪問診療で前日に診察し、病状は徐々に悪化していた。本日早朝、家族から呼吸が止まっていると連絡があり、主治医が往診して死亡を確認した。外傷などの異状は認めず、経過から肺癌による死亡と判断した。主治医の対応として正しいのはどれか。
- ⑴ 自宅での死亡であるため、所轄の警察署に連絡して検視を依頼する。自宅での死亡というだけでは異状死には当たりません。診療中の疾患による死亡で異状がなければ届出は要りません。
- ⑵ 死因を確定するため、病理解剖の承諾を得てから書類を作成する。経過から死因を判断できる場合、解剖を書類作成の条件にする必要はありません。解剖は遺族の希望に応じて検討します。
- ⑶ 家族に救急車を呼ぶよう伝え、搬送先の病院の医師に書類の作成を任せる。看取りを予定していた在宅患者を搬送する必要はありません。死因を知る主治医が書類を作成します。
- ⑷ 診療中の肺癌による死亡と判断し、死亡診断書を作成して家族に交付する。診療中の傷病に関連した死亡と判断できる場合は、主治医が死亡診断書を交付します。異状がなければ警察への届出は不要です。
- ⑸ 死亡の瞬間に立ち会っていないため、死体検案書を作成して交付する。死体検案書は診療していない者の死亡などに用います。継続して診療していた患者では死亡診断書を作成します。
解説
診療中の肺癌による死亡と判断し、死亡診断書を交付するのが正しい対応です。継続して診療していた患者が、その傷病に関連して死亡したと判断できる場合は、主治医が死亡後に診察したうえで死亡診断書を作成します。自宅での死亡や死亡の瞬間に立ち会っていないことは、それだけで警察への届出や死体検案書の理由にはなりません。予定された在宅での看取りを救急搬送に切り替える必要もありません。
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