上咽頭癌に強度変調放射線治療〈IMRT〉を行ったとき、従来の三次元照射と比較して…
上咽頭癌に強度変調放射線治療〈IMRT〉を行ったとき、従来の三次元照射と比較して軽減される有害事象はどれか。
- ⑴ 咽頭炎咽頭は標的そのものであり、線量を落とせないため咽頭炎は避けられません。
- ⑵ 皮膚炎多方向から照射するため、皮膚炎はかえって広い範囲に軽い変化として出ることがあります。
- ⑶ 顔面浮腫顔面浮腫はリンパ節領域の照射に伴うもので、IMRTで確実に軽減できるものではありません。
- ⑷ 味覚障害味覚障害は舌への照射も関わるため、軽減の主な対象とはいえません。
- ⑸ 唾液腺障害耳下腺の平均線量を下げられるため、口腔乾燥をはじめとする唾液腺障害が軽減します。
解説
正解は⑸です。上咽頭癌へのIMRTの最大の利点は、標的のすぐ近くにある耳下腺の線量を絞れることです。耳下腺が受ける平均線量を26Gy 程度まで下げられると唾液の分泌が保たれ、口腔乾燥が大きく軽減します。咽頭炎は標的そのものに線量を与えるため避けられず、皮膚炎は多方向から照射するIMRTでかえって広い範囲に軽い変化が出ることがあります。味覚障害は舌の味蕾への照射と口腔乾燥の双方が関わり、顔面浮腫はリンパ節領域の照射に伴うもので、いずれも主な軽減の対象ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-06.html)を加工して作成