A 小学校の2年生の児童80 人と引率の教員が市内の公園に遠足に行き、昼食に学校…
A 小学校の2年生の児童80 人と引率の教員が市内の公園に遠足に行き、昼食に学校から配布されたおにぎりを食べた。午後2時ころに帰校すると、2年生の児童と引率した教諭に嘔吐、下痢および腹痛の症状が現れ、半数以上の児童が医療機関を受診した。他学年の児童に症状がある者はなかった。保健所にA 小学校から緊急連絡があり、疫学調査の結果、集団食中毒であることが判明した。原因菌として最も疑われるのはどれか。
- ⑴ ウェルシュ菌ウェルシュ菌は加熱調理した煮込み料理などが原因で、潜伏期は6〜18時間、下痢が主症状です。
- ⑵ ボツリヌス菌ボツリヌス菌は真空包装食品などが原因で、神経症状が現れる点が今回の症状と異なります。
- ⑶ 黄色ブドウ球菌おにぎりを食べて数時間後に嘔吐が集団発生しており、黄色ブドウ球菌の毒素型食中毒の特徴に一致します。
- ⑷ カンピロバクターカンピロバクターは鶏肉などが原因で、潜伏期は2〜7日と長く、集団での発症時期が合いません。
解説
正解は⑶です。昼食のおにぎりを食べて数時間後に嘔吐を主症状とする患者が集団で発生していることから、黄色ブドウ球菌による毒素型食中毒が最も疑われます。この菌は手指の傷などから握り飯に付着し、増殖の過程でエンテロトキシンを産生するため、潜伏期は1〜5時間程度と短く、嘔吐が強く出ます。潜伏期の長さと主症状、原因食品の組合せで原因菌を推定しましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp220421-03_04_05.html)を加工して作成