A さんは3か月間、精神科に医療保護入院した。退院後は地区担当保健師が、月1回程…
次の文を読み50、51 の問いに答えよ。A さん(32 歳、男性)。父親は死去し、母親は隣の市で生活している。A さんは26歳の頃に会社で「自分は何でもできる」と言い、話がすぐに飛躍し強引な契約やミスが続き、27 歳で退職となった。翌年、無理な自動車運転による交通事故を起こし、入院先の病院で双極性障害と診断された。1か月の入院ののち退院したが、その後はアルバイトを転々としながら1人で暮らしていた。
A さんは3か月間、精神科に医療保護入院した。退院後は地区担当保健師が、月1回程度訪問をしている。退院3か月が経過したある日、A さん宅を訪問するとA さんは笑顔で覇気があり「薬に頼らなくても、よく眠れるようになりました。体調も良いし、先生も次回受診のことは言ってなかったので通院はもう終わりです。これからアルバイトを探す予定です」と話した。A さんへの地区担当保健師の支援で最も優先度が高いのはどれか。
- ⑴ 患者会への参加を勧める。患者会への参加も有用ですが、治療の中断という差し迫った問題への対応が先です。
- ⑵ 就労移行支援の利用を勧める。就労の支援は状態が安定してから検討するもので、現時点では優先度が低くなります。
- ⑶ 保健師同伴での受診を勧める。服薬と通院の中断は再燃に直結するため、同伴して受診し主治医と確認することが優先されます。
- ⑷ 民生委員に見守りを依頼することの了解を得る。見守りの依頼も選択肢ですが、まず医療につなぎ直すことが先になります。
解説
正解は⑶です。Aさんは双極性障害で医療保護入院を経て退院したばかりですが、自己判断で服薬と通院をやめようとしています。双極性障害は再発しやすく、服薬の中断は再燃に直結するため、保健師が同伴して受診し、主治医と状態を確認することが最も優先されます。患者会や就労の支援は、治療が続いて状態が安定してから検討する段階の支援です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-03_04_05.html)を加工して作成