その後、A さんは精神科医療機関を保健師が同伴して受診した。診察室で精神保健指定…
次の文を読み36〜38 の問いに答えよ。A さん(56 歳、女性)。隣接する市に所在する警察署から、B 町の保健師に「町に住む無職のA さんが、泥酔して路上で寝ていたところを保護している。先ほど目を覚ましたので事情を聴いたが、本人は『何も覚えていない』と言う。1か月前も同じ状況で保護した。A さんは、1人暮らしで親族と連絡が取れなかったことから、その時は1人で帰している。今回は、保健師の支援をお願いできないか。B 町の保健師に連絡することは本人が同意している」と連絡があった。保健師は、住民基本台帳でA さんがB 町に居住し、他県に姉のC さんがいることを確認した。
その後、A さんは精神科医療機関を保健師が同伴して受診した。診察室で精神保健指定医に「誰と来たか」と問われると、A さんは「清掃センターの人」と答え、出身地を尋ねられると、答えに詰まった。「今、困っていることはありますか」の問いに対して「若い女性の声が聞こえてくる」、「夜、眠れない」と答えた。医師からA さんに入院による治療が必要であると説明されると、A さんは理解できていない様子であった。医師からA さんと保健師に「A さん本人の同意による入院はできない」と説明があり、C さんに連絡したところ、入院の手続きを進めて欲しいとの意思表示があった。A さんの入院に向けた対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 保健師からA さんに入院の必要性を説明する。入院の必要性を説明するのは医師の役割で、保健師が行うものではありません。
- ⑵ 精神保健指定医が成年後見人の選定を申し立てる。成年後見人の選定の申立ては入院の手続とは別で、指定医が行うものでもありません。
- ⑶ 精神科病院の管理者が医療保護入院の手続きを行う。指定医の判断と家族等の同意がそろっており、管理者が医療保護入院の手続を行います。
- ⑷ 精神科病院の管理者が措置入院に必要な届出を行う。措置入院は自傷他害のおそれがある場合に知事が行うもので、本事例は該当しません。
解説
正解は⑶です。本人の同意による任意入院ができず、精神保健指定医が入院の必要を認め、家族等であるCさんが同意の意思を示していることから、医療保護入院の要件が満たされています。医療保護入院の手続は、精神科病院の管理者が行います。措置入院は自傷他害のおそれがある場合に都道府県知事が行う入院で、本事例は該当しません。入院形態の要件を整理しておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-03_04_05.html)を加工して作成